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「TECHNOLOGY×FANTASY」をコンセプトに、来場者にとって、最新テクノロジーとの出会いによる、心躍るような体験を届ける場にしたいという狙いが込められた今回の東京モーターショー。(会期:2015年10月29日〜11月8日)

モーターサイクルに関連するブースで特に印象に残ったのは、ヤマハのヒト型自律ライディングロボット「MOTOBOT」だ。このプロジェクトでヤマハが目指すゴールは、「史上最強のライダー」との呼び声も高いMotoGPのスーパースター、バレンティーノ・ロッシを打ち負かすというから驚いた。
今回公開された「MOTOBOT Ver.1」は、すでにスーパースポーツモデルの雄「YZF-R1M」をクローズドコースで乗りこなす技術を持っていて、プレスカンファレンスで柳 社長が走行映像を紹介すると、集まった記者からはどよめきの声が起きた。
ロボットの右手がアクセルグリップを、左手がクラッチレバーを操作し、フットペダルまでもを操ってバランスをとりつつ走行している。発進と停止こそ人の助けが必要だが、走行そのものは自力でこなす。
いま各社で研究が進んでいるクルマの自動運転は、クルマそのものを進化させようという狙いだが、ヤマハが考えているのは、乗り物自体には改造を加えず、人間と同じようにその乗り物を操作しようという試みだ。
開発は、Yamaha Motor Ventures & Laboratory Silicon Valley Inc.でおこなわれている。ヤマハ発動機が新事業開発のためのテーマ探索・育成、事業化推進、および新たなビジネスモデル開発を目的に、米国カリフォルニア州シリコンバレーに設立した会社だ。
CEO マネージングディレクターのHiroshi Saijou 氏は、こう言う。「将来的な可能性はいろいろとありますが、たとえばマシン開発時のテストライダーとして見込めます。どこが良かったのか、どこを改善するべきか、その結果・情報をビジュアライズし、定量化できるというメリットがあります」
既存のクルマやバイクに限らず、マリンジェット、飛行機や電車などいろいろな乗り物を運転できるという可能性も秘めており、まずバイクで開発している理由をたずねると、「バイクの運転がもっとも難しいからで、これが自動運転できれば、他の乗り物も大丈夫かと思っています」と、自信をのぞかせる。
モーターサイクルの複雑な挙動を高速でコントロールするには、さまざまな制御システムを的確に機能させることが必要。そうしたチャレンジの過程で獲得し得る高度な技術を、先進安全技術やライダー支援システムなどの既存ビジネスへの応用や、新規ビジネスの開拓につなげていく狙いだ。

いずれはロッシに匹敵、いや本当にそれ以上の速さで走れるようになってしまうのかもしれない。その頃には、クルマもバイクもロボットが運転し、ロボットの白バイが道路を走って取締りもするのか......!? ロボットにライディングを教わるのもいいだろう。考えるとキリがない。
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【東京モーターショー2015】 バイクブースはロボット、3輪、ターボエンジン、小排気量車、多彩な出展に興奮しきり:青木タカオ originally appeared on Autoblog Japan on Sat, 14 Nov 2015 04:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
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